(っだよこの野郎!)
を押し倒した状態でベジットは大きくため息を吐いた。
とベジットが知り合ったのは随分前、思いを通わせたのは数ヶ月前。
出来ることなら思いを通わせたその日にでもとはやる気持ちを抑え、何とか今日まで健全純然なお付き合いらしきものを続けて来た。
さてそろそろ身体を繋げても良いのではないかという時にが放ったのはお約束の一言。
「い、痛くしないでね・・・っ」
狙ってるんじゃないのかと思うほど、その台詞と不安気な表情は見事にベジットを貫いた。
思わず一瞬動きを止めてしまうほどに。
「・・・知ってるか、それ言われたところで煽られるだけだぞこっちは。」
「だって嫌じゃん、そりゃ、た、多少は・・・我慢するけど・・・」
恥ずかしいのか話すうちにの頬は赤く染まっていき語尾はフェードアウト。
先程ベジットが吐いた溜息には、コイツこんなに可愛かったっけという思いともう一つ、出来るだけ優しくしてやろうという気持ち所謂理性が徐々に崩されつつあるという自覚が含まれていた。
「ちょっともうお前喋んな、マジ喋んなそんでその表情もやめろ。」
何でよと反論するための台詞はベジットに飲み込まれてしまった。
突然の深いキスには目を見開いていたが、やがてその心地良さに酔うように目を閉じた。
ようやく唇が解放されが目を開けると、今までに見たことのないほど真剣な目をしたベジットがいた。
「大丈夫だ、痛くしねぇ。・・・・・ように気をつけはする。」
(で、このザマかよ・・・餓鬼か俺は。)
隣で熟睡もとい爆睡しているを横目に、ベジットはまたも大きくため息を吐いた。
そこまで酷く痛がっていた様子はなかったが、それに安心して何やかんやで結局昨晩は三度致してしまったのだ。
好き好き大好きと何度も繰り返すにどんどん余裕と理性を奪われていったのを覚えている。
愛しくて可愛くて仕方なかった。
「熟睡しやがって・・・」
サラサラの髪を撫でてもが起きる気配は全くなく、ベジットはふっと笑った。
本当は一度で止めてやるはずだった。
一度目の絶頂を迎えてすぐに止める筈だったのに、なのにが涙ながらに「しあわせ」なんて呟いてぎゅっと抱き着いてきたから。
つい二度三度と身体を繋げてしまった。
(俺、こんなに理性脆かったか・・・?)
髪を撫でる手は止めずに物思いに耽っていると、ようやくが目を覚ました。
「おはよーさん。・・・体、平気か?」
「・・・うん・・・?・・・・・・あ!」
寝起きの頭では質問の意味がわからず首を傾げていただったが、意味を理解すると同時に顔を真っ赤にして俯いた。
「何今更恥ずかしがってんだよ。」
「わ、だ、だって!」
昨日あんなことやそんなことをしたのかと思うと嫌でも恥ずかしくなる。
情けなく眉尻を下げるをたまらずベジットは強く抱きしめた。
「あーもうやばいわ、ほんとお前ヤバイわ!」
「な、何!?」
あわあわと抵抗していたも遂に大人しくなり、おずおずとベジットの背中に腕を回した。
「あ、あのね・・・その、あんまり痛くなかった・・・よ?」
寧ろすっごく気持ち良かったよ、ありがとう。
そう言っては恥ずかし気に笑った。
(あぁもう俺思春期の餓鬼でいいわ、とにかく好きだ畜生!!)